売出価格・面積・土地と建物の基本情報
建物分析
価格や利回り一つだけで判断しません。建物を6つの基準に分け、必要なツールで確認し、最後に一つの判断へつなげます。
建物分析は、まず資料をそろえることから始まります。
住所や売出価格だけでは分析は完成しません。価格・賃貸・権利・建物・立地・運営の資料を分けて集めると、その後の判断が明確になります。区画別賃料・保証金・空室・契約状況
登記情報と取引に影響する権利関係
建築物台帳・築年・用途・主要設備・修繕履歴
周辺賃料・空室・背後需要・競合物件
管理費・所有者負担・滞納・苦情・管理履歴
最初から「良い・悪い」を決めないでください。
詳細分析に入る前に、各基準で何を探すのかを分けておきます。以下は詳細ページの要約ではなく、資料を見るときの行動基準です。
価格
見た瞬間に高い・安いと決めず、比較できる成約事例と条件差を先に整理します。
収益
契約賃料の合計だけでなく、実入金・空室・所有者負担を分けて残る金額を確認します。
権利
権利名を並べるだけでなく、決済前に抹消されるか、承継されるか、追加確認が必要かを分けます。
建物
築年だけでなく、近い将来の修繕・設備交換を見つけて将来負担に置き換えます。
立地
人通りより、この空間を必要とする需要がどこから来て、どれだけ続くかを確認します。
運営
現在の利回りより、その収益を維持するために繰り返し必要な管理を整理します。
数字と事実は同じ意味ではありません。
建物分析のミスは、似て見える数字を同じ意味として読むところから始まりがちです。次の組み合わせは分けて考えます。
提示価格は出発点です。比較可能な成約事例と条件差があって初めて価格判断の根拠になります。
契約上の賃料合計と実際の入金は、空室・滞納・免除などで異なることがあります。
登記上の極度額を現在の借入残高として読みません。実債務は別途確認します。
築年は手掛かりにすぎません。維持管理履歴と主要設備の状態の方が将来費用を直接示します。
人が通ることと、この建物のスペースを必要とする需要は同じではありません。
同じ利回りでも、空室・苦情・設備管理・テナント入替によって必要な管理量は大きく異なります。
分析結果は3つの状態で整理します。
6軸を一つの点数にすると、何を追加確認すべきかが見えなくなります。確認済み・追加確認・引き受ける負担に分けます。
確認済み
資料や現地で十分に根拠を確認できた内容です。推測とは分けて記録します。
追加確認
資料不足、または取引前に再確認が必要な項目です。未確認を未確認のまま残すことも分析です。
引き受ける負担
修繕費・空室・運営難易度など、存在するだけで即不適格とは限らない負担です。自分が許容できるかを別に判断します。
実際の建物はこの順番で確認してみてください。
6軸を学ぶ順番と、資料を集める順番は少し違います。まず資料を合わせ、現地と比較資料を追加し、未確認項目を残して最後に統合します。
売買情報と建物の基本情報を一か所にまとめ、分析対象を正確に定義します。
区画別の契約内容と実入金・空室状況が一致するか確認します。
登記と建築物台帳を実際の所有関係・利用状態と比較します。
書類だけでは分からない建物状態、アクセス、周辺空室、管理の痕跡を確認します。
周辺成約・賃料・競合スペースを並べ、現在の数字がどこに位置するかを確認します。
未確認項目を無理に推定せず、追加確認リストに分けます。
確認済み・追加確認・引き受ける負担を並べ、判断根拠が十分かを再確認します。
建物分析で確認したい7つのポイント
ここは計算機能の画面ではなく、確認すべき数値と比較基準を説明する案内です。実際の資料を照合して判断してください。
利回りの確認
WHEN価格に対して現在の収益がどの水準か素早く見るとき
賃料収入と反復費用から収益構造を確認します。
融資とレバレッジの確認
WHEN借入比率と金利がキャッシュフローに与える影響を見るとき
借入額と金利によって金融費用がどう変わるかを確認します。
価格比較
WHEN対象価格を比較成約と並べて差の理由を検討するとき
比較成約と条件差から対象価格の位置を見ます。
面積当たり価格の比較
WHEN規模の異なる物件を同じ単位で比較するとき
価格と面積を同じ単位にそろえて比較します。
空室の影響確認
WHEN満室前提ではなく空室発生時の収益変化を見るとき
空室期間を収入から差し引いた場合に何が残るかを確認します。
登記権利チェック
WHEN登記上の権利を抹消・承継・追加確認に整理するとき
登記で確認する権利項目を取引の順番で整理します。
総合分析表
WHEN6つの結果を一つの点数にせず状態としてまとめるとき
6軸で確認した結果を一か所にまとめます。
分析が終わったら、最後に3つを確認してください。
ここまで来たら項目を増やすより、今の判断がどの根拠に立っているかを確認する方が重要です。
根拠があるか
判断を説明できる資料・市場データ・現地確認が実際にあるかを見ます。
何がまだ未確認か
確認できていない項目を別リストに残し、取引前に再確認します。
負担を受け入れられるか
費用・空室・権利・運営負担を単純な良し悪しにせず、自分が許容できるかを判断します。
何を確認し、どんな根拠で判断すべきかを分かるようにすることです。